木造住宅耐震診断の必要性
大切な住まいを守るのは、確かな耐震補強です。
志水木材では、木造耐震診断士の資格を取得した自社スタッフによる木造住宅の耐震診断などを積極的に取り組んでいます。耐震診断を行う事で安心で安全なお住まいなる事はもとより、現在の家の状態に合った適切な補強など施す事で家の寿命も更にのびます。また公的補助による診断の申請代行手続きも承りますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
木造家屋の倒壊、家屋や家具の下敷きで多くの方が亡くなっています。
日本は地震大国です。1995年の阪神淡路大震災では、約6500人の方々が亡くなり、約20万戸の家屋が全壊または半壊しました。そして近年では、2011年に発生した東日本大震災では、約18600人の死者・行方不明者をだし、約40万戸の家屋が全壊・半壊という大きな被害をもたらしました。阪神淡路大震災のときは、亡くなった方の約8割、5000人の方は木造家屋が倒壊し、家屋や家具の下敷きによる圧死と推測されています。大震災では普段普通に暮らしているお住まいが凶器となる場合があります。また、木造住宅は、経年数や構造(設計)に応じた構造補強をしっかりと行えば、耐震性は増し、寿命も長くなります。私どもは、あなた自身とご家族、そして大切な財産を守るために「耐震診断」と「耐震補強」を行うことをお勧めしています。
- 昭和56年以前に建てられた
- 10年以上、改修や点検を行っていない
- 過去に改修・増築を行ったことがある
- 過去や現在、雨漏れなどが気になる
- 家の外壁に割れ目などがある
- シロアリが発生していて困っている
- 歩くと床がギシギシと音がする
- 家の基礎にヒビ割れがある
地震で被害を受けやすい木造住宅の特徴
築年数の古い建物 |
過去の耐震基準で建てられているため、筋交いの量が足りない、瓦屋根など屋根の重量が重い建物 |
耐力壁の不足 |
耐力壁の量の不足、2階部分等を増築した際の1階部の補強不足 |
バランスの悪い耐力壁の配置 |
駐車場など1階に大きな開口がある建物・屋根に重い瓦などを使用して重心が上にある建物 |
柱や土台の接合力不足 |
柱や土台部等の金物が不足してる建物 |
筋交い部分の不良 |
筋交いが正しく配置されてない、または腐食等によって筋交いの耐力が低下した建物 |
不適切な基礎構造 |
基礎の劣化、または施工不良で鉄筋がしっかり入っていない建物 |
このような形状の建物は耐震への対策が必要性があります。
1981年以前に建てられた建物
1981年6月に建築基準法が改正されました。実際、1995年の阪神淡路大震災では、1981年以降に建てられた建物の被害は少なかったことが報告されている。
下の階に壁が少ない建物
1階が店舗や車庫、大きな窓がある、柱や壁がない広々した空間等の見てくれ重視の建物や、施主の言いなりに建てた建物は、適切な強度を保てない建物が多く、1階部分に柱や壁が少ないと耐震性に乏しい建物になり、1階部分だけがつぶれて倒壊という危険性があります。
元沼地、埋め立て地などの軟弱な地盤に建つ建物
沼地を埋め立てて宅地にして販売されるケースや、水分を多く含む柔らかい地層は、特に都市部に特に多くみられ、注意が必要です。軟弱地盤では揺れが大きくなる為、壁量も50%増にするという事が建築基準法で定められています。
1階が大きくアンバランスな建物
建物は下階と上階の外壁が揃っている方がより構造上安定します。一見、2階が小さく1階が大きい建物は安定感がありそうですが、2階の外壁の下に壁がない場合は、想像以上に建物に負担がかかり危険です。
老朽化した建物
老朽化した建物とは、築年数が古いという事だけではなく立地条件や施工不良などで、土台や柱などが腐っていたり、シロアリの被害に蝕まれていたり、雨漏りがある、強度に不安がある等の建物です。
耐震診断の結果(基本データ)
耐震診断90%以上の建物が基準値を満たしていない状況
【対象の住宅について】
- 木耐協で実施した耐震診断結果を集計
- その内、耐震診断結果の詳細を把握している23,257棟
- 診断期間は平成18年4月1日~平成27年12月31日の9年9ヶ月
- 昭和25年~平成12年5月までに着工された木造在来工法 2階建て以下
引用先:日本木造住宅耐震補強事業者協同組合
耐震診断基本データ(平成18年4月1日~平成27年12月31日)
この数値は、木耐協(日本木造住宅耐震補強事業者協同組合)が平成18年4月~平成28年12月までに実施した耐震診断結果の数値です。
この数値が示すように「②倒壊する可能性がある」と「④倒壊する可能性が高い」と判定された家屋の割合が90%以上占める事が判ります。
判 定 |
評 価 |
件 数 |
割 合 |
① 倒壊しない |
1.5以上 |
278件 |
1.20% |
② 一応倒壊しない |
1.0~1.5以上 |
1,539件 |
6.62% |
③ 倒壊する可能性がある |
0.7~1.0未満 |
3,747件 |
16.11% |
④ 倒壊する可能性が高い |
0.7未満 |
17,693件 |
78.08% |
耐震診断の流れをご紹介
こころざしリフォームで行った木造住宅の耐震診断の流れです。お客様とのヒヤリングに始まり、外周、基礎部、室内、屋根裏、床下と診断致します。
お客様からヒアリング
お客様から住まいの状態や、耐震について住まいの気になる箇所をお聞きします。
建物外周調査
- 外壁のヒビのが有無を調査
- 床下の換気状態を調査
- 雨漏りの有無を調査
- 屋根材の状況を調査
基礎部の調査
- 基礎のコンクリート圧縮強度やひび割れの有無を調査
- 基礎周辺の地盤が陥没していないかを調査
- 基礎形状と鉄筋の有無を調査
室内の調査
- 室内の壁が耐震に有効か調査
- 柱、壁、床の傾きを調査
- 壁を打診検診する事で壁の下地部材を調査
屋根裏の調査
- 筋かいの有無や、筋かいが取付け状況を調査
- 過去に雨漏れがあったかどうかの痕跡を調査
- 屋根の下地部材を調査
床下の調査
- 基礎のある位置を調査
- 床下の換気状況や計測器を使い床下の温度・湿度を調査
- 床下木部の含水率を測定
- シロアリの発生状況と土台や柱下部の腐朽状況を調査
お住まいの耐震診断が完了後、現状説明を行います。
お住まいの診断が終り、お客様に調査をした内容の説明を行います。その後、建物の床下や屋根裏などを確認して建物の耐震現状を把握した結果をもとに、コンピューターで耐震診断を行い診断報告を作成、耐震診断報告書をお客様にご提出致します。耐震補強の必要がある場合は、耐震補強計画案も併せてご提示致します。以上が私ども志水木材で行った一般耐震診断の診断実施例です。